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「食の安全・安心」への消費者の関心が非常に高まっています。生産者が作るものが安全であるのか、そしてそれを手に取る消費者が安心と思えるのか。非常に難しい課題です。
以前、「無農薬」、「減農薬」、「無化学肥料」等の文字を農産物のパッケージや店頭のポップで目にすることがありました。しかし、現在このような表記はできません。本当に農薬が使用されていないのか、どれだけ農薬が減らされているのか等、詳細が不明瞭だからです。
消費者に商品の安全性を伝える方法として、農林水産省が導入した「特別栽培農産物」表示ガイドラインや、GAPと呼ばれる農産物の生産行程管理等の認証、自治体独自の安全性の認証等、様々な取り組みがなされています。 |
生産者は、自らが作る商品の安全性をお客様に伝えるため、農薬や化学合成農薬の使用料を削減したり、商品の収獲から店頭に並ぶまでの行程の安全性を確認して認証を取得するという様々な努力をしています。生産者のこのような努力がお客様に伝わり、お客様の安心につながれば、生産者としては非常に嬉しいことです。
消費者が安心できて、初めて「食の安全・安心」が成立します。店頭に並ぶ野菜や果物を手に取るときに、パッケージやポップに少し目を向けて、生産者の安全への取り組みを見てみて下さい。
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特別栽培農産物とは、その農産物が生産された地域で慣行的に使用される節減対象農薬及び化学肥料(窒素成分)の量に比べて50%以下で栽培された農産物のことです。
福島県のほうれんそうに関する農薬、化学肥料の慣行使用基準:
化学肥料の施肥窒素量 20㎏/10a
化学農薬有効成分使用回数 6回

化学肥料の施肥窒素量 10㎏/10a
化学農薬有効成分使用回数 3回
50%以下の量の化学肥料(窒素成分)と農薬で栽培されたほうれん草は特別栽培農産物となります。
GAP(Good Agricultural Practices 農業生産行程管理)とは、農産物の安全性を確保し、より良い農業経営を実現するため、農業生産において、食品安全をはじめ、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するための生産行程管理の取り組みです。GAPにはGlobal
GAP、
ASIA GAP、JGAP等があります。
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